Last updated on 2023年2月24日
以前、変数について書いたのですが、それと似たものに引数というものがあります。
これはワークフロー同士の連携の際に利用する、いわば変数の一種のようなものです。
今回はこの引数とワークフローの連携方法について紹介したいと思います。
今回は引数についてのお話ニャ
引数とは
引数とは、ワークフロー間の連携で利用する変数であり、値の受け渡しや値の受け取りを行うことができます。
基本的には、変数と同様値を保存しておくことができる箱のようなものであり、1つのワークフロー内で利用する場合には変数と変わりません。
ただし、上記でも記載した通り、引数の特権として複数のワークフロー間で値を連携させることができます。
変数・引数の整理としては下記と考えてください。
- 1つのワークフローのみで完結する → 変数のみでOK
- 他のワークフローを利用するが同じ変数の値は利用しない → 変数のみでOK
- 他のワークフローで同じ変数の値を利用する必要がある → 引数を利用する必要がある
引数の管理
引数の管理は、変数と同様 UiPath Studio 中央下にあるパネルにて行います。
変数の右側に “引数” と書かれたタブが有ることを確認してみてください。
引数のパラメータ
引数は変数と同様に 【引数の型】【既定値】を設定することができます。
上記2つの設定については、変数と同じであり、違いはありません。
それらに加え、引数独自のパラメータとして【方向】というものがあります。
これは、引数の利用をどのように利用するかで分けられ、下記の3パターンが考えられます。
- 別のワークフローから値を受け取る → 入力(in)
- このワークフローから別のワークフローに値をわたす → 出力(out)
- 上記2つとも(つまりは値を同期) → 入力/出力(in/out)
これらについては、具体的な利用イメージを用いて後半で説明します。
下記には、UiPath公式 の表を貼っておきますので参考にしてみてください。

ワークフローの呼び出し
引数の利用は、複数のワークフローを連携させることが前提となります。
この複数のワークフローを連携させる際に利用するアクティビティが【ワークフローファイル呼び出し】になります。
利用方法は非常に簡単で右にある【…】マークをクリックすることで、ファイルエクスプローラがたち上がるので、呼び出したいワークフローを選択すれば完了です。
(赤枠で囲まれている箇所をクリックする)
これにより、もととなるワークフロー(ex. Main.xaml)から別のワークフローを呼び出すことができ、連携したワークフローを実行することが可能となります。
引数の使い方
勘が鋭い方は、先程の画像に【引数をインポート】という文字があることに気がついたのではないでしょうか。
そうです、【引数をインポート】と書かれたボタンを押すことにより呼び出し先ワークフローで設定した引数を取り込むことができます。
例えば、呼び出し先のワークフローに “in_引数” という入力方向・文字列型の引数を設定し、先程のボタンを押した場合は下記のようなポップアップが立ち上がります。
引数は、(繰り返しとはなりますが)複数のワークフロー間で値を共有する際に利用します。
具体的な引数の使い方としては、上記の【値】と書かれた空欄に対応する呼び出し元の変数を設定することでワークフロー間の値の共有を行うことができます。
(その方法として3つの種類(in/ out/ inout)があり利用方法によって使い分けます)
下記にイメージをまとめておきます。
あくまで、呼び出し元では引数ではなく変数を利用する点に注意をしてください。
最後に
今回は、UiPathでの引数の利用およびその際に利用することになる【ワークフローを呼び出し】アクティビティについて記事にしてみました。
引数を利用することで全体の業務を複数のワークフローに分け開発することができ、さまざまなメリットを享受することができます。是非積極的に使ってみてください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
では。